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サイズ: 1/144スケール
使用頻度:2023.05/25完成備考:R35系の附属品を使用可能に補填しシールドは×3。 ツインガトリングシールドを武装に追加
リヴァイヴ版のグフをマイヤー・メイのパーソナルカラーに仕立てたものです。「ジョニーライデンの帰還」に登場し両手から武器を投擲するなど通常とは異なるスタンスの戦法を繰り広げるキマイラのマイヤー・メイ。 こんなグフが登場したわけではありませんが、掲載画にあるパーソナルカラーのゲルググから考察しますにプロトタイプグフにでも搭乗していた経緯でもあるのか少なくとも地上戦で大いに活躍した戦歴を匂わせるサンドカラーです。 劇中のビームチャクラムを重力下でブーメランのように扱っていたとまでは考えませんが、あのように両手にそれぞれ武器を持って並行運用するトリッキーな戦い方くらいは軽々と披露していたのだろうと考え、ヒートサーベル二刀流をデフォルトで備えているこのキットでこのように仕上げました。機体本体の造形面ではモノアイなどのお約束工作のほか、スパイクアーマーすべての先端を延長鋭利化。 腕部の「あとハメ工作」、脚部サイドのスミ入れしづらいモールド線彫り直し等の地味な工作のほか足首内蔵部のパーツをPC関節に変更する等、ノーマル構造の不満点を解消することもおこなっています。武装には二連装化したガトリングシールド(この作例オリジナル武器)も追加。自作水転写デカールではキマイラ部隊章リベンジ・オブ・イデも使用。一年戦争時キマイラから宇宙に招集される直前までこの機体でアピールをしたのか、それとも戦後になってからもガーニムと共にキマイラに再び招集された時まで地上のジオン残党勢力に加勢するために乗っていた機体なのか ~と、ご自由な解釈をどうぞ(ないよりはあったほうがいいかな? と)。 そのほか機体形式の表記も作成したほか、細部表記に新規に描き起こしたデザインのものもあります。
キット構成への工作点モノアイをHアイズによるクリアーレンズ化。 シリーズ通じてシール再現になりがちなジオンのモノアイへの常套工作。 頭部のモノアイレール部に2.5mmドリル開口した中に2.2mm径レンズを装着。ランナー成形色クリアーピンクのものを蛍光ピンクで塗装した発色です(裏側はシルバー)。モノアイ上部の額の両サイドにドリル工作による×2の開口部を追加。ブレードアンテナの鋭利化工作。前後から風切り形状に薄く研ぎ出しながら上部先端の丸みを潰していくように研いであります。頭部をR35型に変更。 ビルドファイターズに登場するラルさんのグフの頭部。 共用ランナーがあるためこのリヴァイヴ版グフにも付属しています。1stガンダム版の「タレ目で舌ベローン」な頭部とは違い「ツリ目で正面突き出し口」で明らかにカッコイイです。 一応、純正の頭部も完成させてありますので組み換え選択が可能です(要領としてはブレードアンテナやモノアイ、動力パイプ等を移植します)。両肩のスパイクアーマー×6をすべて延長鋭利化。先端を切り落とした面へ3mm丸棒軸(このキットのランナー)を接着しナイフで削り出して先端をペーパー作業で研いでゆく、という古典的な工作。市販品のトゲに付け替えるのとは違い、両サイドの曲がったスパイクでも延長可能な手法です(そのぶん難しくなりますが)。 前腕部~内部フレーム を「あとハメ工作」。 ヒジ側のパーツ接着合わせ目を処理し塗装まで終えてからフレーム類と組み上げられるようにするための製作利便性工作。 加工するのは内部のフレームで、手首とヒジの中間ほどから前後に切断。 前腕外装の前後から差し込んで中で合体させる要領。手首側のボールジョイント受け軸とヒジ側のシールドラッチをはめ込むには干渉部があって入らないため形状を細部で加工。特に手首側は削いでしまうと脱落しやすくなってしまうため、干渉部を残したままでもフレームを通せるように形状を加工。大腿部の両側面にドリル工作による三連開口モールド追加。足首内部の可動軸部品をPC関節に変更。 このHGUC1/144グフはPC関節式キットであって、キャップレス化などはされていまんがPCランナーは他のガンプラとの共用品になるものなのでそういった都合上、不足しているものがありそれがこの足首になっています。ここがフレーム類やヒートロッドで使用されている張力スチロール材でパーツ化された同型品になっていまして、 堅牢な箇所なので特に問題はなさそうなのですが、足首の永続的なソフトな可動を求めてPC関節に変更しました(こういうのはモデラーそれぞれの好みではある)。 パーツはわたしのキープ資材から使用。ヒートサーベル×2の先端を尖らせる研ぎ出し工作。シールドはR35のダブルシールドを使用可能。 この製品はシールドのパーツが2つありますが表面のパーツが足りないためリヴァイヴ版用純正装備の手首保持グリップつきの1つしか作れません。 私の手持ち資材にそれを補えるパーツがたまたま余っていましたのでそれを活用しR35版を使用可能にするとともに、同型シールドをさらにひとつ追加。R35型ダブルシールドをきちんと揃えました。 リヴァイヴ版シールドと違い保持グリップはなく前腕部の武装ラッチに直接装着するシールドでサーベルグリップを装着しておく機能もあります。武装にツインガトリングシールド(自作品)を追加。手持ち資材にあったガトリングシールド(HGUC1/144グフカスタム用)のジャンク品からパーツの寄せ集めで組み上げたこの作例オリジナルの武装。材料にしたものが砲身をまるごと無くしていたジャンク品だったので主にそこを中心に新造。水冷式のシリンダー形状砲身はプラパイプ、ガトリング砲口はコトブキヤMSGのガトリングパーツ(ランナーP-135)。機関部とおぼしきアーマー部の膨らみはZⅡ(ゼツツー)の腰サイドアーマーのレッド部。前面のホワイトの吸気口(排熱か?)はビルダーズパーツHDのMSスラスター。ドラムマガジンのタンク部はHGUC1/144ジムキャノンⅡのバックパックのプロペラントタンクでサイズ延長。シールド裏にはHGUC1/144ギラドーガのスネ部のフレーム露出部を仕込んで動力ケーブル部を追加。ほか、プラ板やコトブキヤMSG細部パーツの継ぎ接ぎです。 いちおう詳細まで解説しましたがそれほど造形精度の出ているシロモノではありませんのでジオニック社的なメカリアリティはともかくとして「威力はともかく、派手だ」というのを楽しむオマケとしてご利用ください。 装着には専用保持手首(左)、もしくは腕部武装ラッチにシールド直接装着。原型キットのグフカスタムの装着方法が後付けフィンガーバルカンを経由しての装着なのでこのグフとは異なります。それゆえの選択式です。 ちなみにグフカスタムのシールドはリヴァイヴ版グフよりずっと小さいのでガトリング機構のみをほか3つのシールドに移すことは能。 また、私のこれまでの出品作例にもあるようにメッキビーズ使用による細部ノズル追加工作とステンレス針を打ち込んでのピン打ちリベット追加工作もおこないました(彩り追加の工作)。
全体の基本的な製作は 各部接着を経ての合わせ目処理&パーティングライン処理・サーフェーサー・ガイアカラーによる塗装(つや消しコート含む)。 ガンプラを完成製作させるスタンダードな工程でおこなっています。 スミ入れはタミヤのエナメル塗料流し込み。色はブラウン系を使用しています。 スミ入れ塗料が定着しにくい形状の部分などには0.05mmマーカーでのふき取り手法も使用しています。
カラーリングパターンは「ジョニーライデンの帰還」の図面画像を参考。 文献資料ではマイヤー・メイのパーソナルカラーについて「イエロー&オレンジ」との表記も見つかるのですが実際に本家単行本で表現されている色はもっとグレーに濁らせたこの砂漠戦仕様的なカラーリング。印刷段階で作家の用意した画稿そのものの色とは別物の発色になる等の場合もあるものですが、とにかく世間のガンダムファン、特に「ジョニーライデンの帰還」読者の間で認識されているのはプロトタイプグフに近い配色であろうはずなのでこのように再現しました。プロトタイプグフ(サンドカラー)の胴体部のブラックを濃いサンドブラウンにしたカラーリングパターン。 腹部・上腕部・大腿部・足首の甲などをホワイト としているところも共通。 岩あるいは砂色でまとまった見た目で陸戦機MSによる地上戦経験から愛好するようになったのだろうと推察。 ツインガトリングシールドはシールドとは別に、砲身・銃口・機関部・吸気口 等、ディテールごとに塗り分けて多色化。ヒートサーベルはビーム兵器ではないのに成型色クリアーオレンジなのが妙なので、灼熱溶断剣らしく見えるよう切っ先側から非クリアー化。オレンジ~レッドのグラデ塗装をかけて根元だけはクリアー部を残し、最後に全体を蛍光オレンジでコーティング。ちなみにコクピット部のクリアーも同色(内側からはシルバーで明るく発色)。バーニアノズル系の内径はレッド。 フレームやガングリップ類の塗装にはグレーではなく調色したガンメタルを使用。純色グリーンを混ぜての緑色がかったガンメタル。 足裏アンカーなどはスターブライトプラス。これらは装甲部と違いクリアー表現です。
以下、カラーガイド(※比率の%は曖昧な感覚的数値です)胴体ブラウン部 サンシャインイエロー30% スカーレット30% ミディアムブルー30% ホワイト10& シャドー部にはブラックで暗くしたものを使用腕部・脚部サンドカラー ドゥンケルゲルブ(2)70% サンシャインイエロー25% ビリジアン5% ハイライト面にイエローで明るくしたものを使用ホワイト部 ホワイト90% ミディアムブルー10% シャドー部にはミディアムブルーでさらに暗くしたものを使用レッド部 スカーレット70% ブライトレッド30%ブラック部 ブラック80% ホワイト20%グレー部 ミディアムブルー70% ビリジアン30%関節などのガンメタル部 シルバー60% 純色グリーン20% ブラック20%ゴールド部 スターブライトプラス100%ヒートサーベル刀身 先端をスカーレット100%、ブレードの前面をオレンジイエローで明るくしたものを吹き付け、最後に全体を蛍光オレンジでコーティング という透過残しのグラデ塗装
細部に使用した市販品デカールは主にハイキューパーツ製。RBコーションデカールを主体に使用。 全面的にホワイトあるいはオレンジとのツートーン書式でおこない、大腿部などごく一部の明るい面にはグレーあるいはレッド系を使用するパターンでおこなっています。バンダイ製水転写デカールからも使用。左肩側面のナンバリング「07(ホワイト)」のほか胸部とシールド類のジオン公国章(ホワイトorイエロー)。うち1つは公国章が削れたダメージ表現のものを使用してあります。そのほか一部でクラウドデカールも導入して細部表記に使用してあります。自作品の水転写デカールも数種を使用。 ホワイト書体以外のデカールはほぼすべてがこの自作デカールです。クリアデカールにレーザープリンターで印刷したもので水ににじむ心配なく使用できるものです。 定着にはかなり強めな軟化剤(10秒もつけるとデカールが溶解するハードタイプ)を使用。 1. ジオン公国章「PRINCIPALITY OF ZEON(オレンジ)」。 汎用性がこのうえなく高いので独自にテキストからデータを描きだしてサイズ等を編集し自作したもの。 使用箇所は 右大腿部/ツインガトリングシールドのシールド面2.機体形式「MS-07B[MM](オレンジorダークグレー)」。マイヤー・メイの特別仕様機としての独自解釈を加えたオリジナル表記。 使用箇所は足首ホワイト部の側面3.キマイラ部隊章の三つ首龍「リベンジ・オブ・イデ」。 例によって「ジョニーライデンの帰還」掲載カラー画から抜粋し細部の粗や発色を編集したもの。使用箇所は 右肩スパイクアーマー側面/右脚スネ側面/リヴァイヴ版グフ純正シールド面4.ナンバリング「07(ブラック)」。 かつて市販品にあったデザインですが絶版状態で入手能なため独自にデータから描きだし書体のカラー/サイズにバリエーションを揃えて用意したもの。 使用箇所はリヴァイヴ版グフ純正シールド面5.ナスカ地上絵ハミングバード(ブラック)。 いわゆる南米のハチドリの地上絵をモチーフとしたエンブレム。原型は市販品デカールに含まれていたものですがあまりにビリビリやぶれて使いづらいのでテキスト部などもデザインしなおして独自に作り直したバージョン。使用箇所は 左大腿部/R35シールドの片方6.四角いパネル表記(ブラック)。 今回新造した新規のデザイン。 四角の角をひとつ欠いた「フォルダ」「SDカード」のような図柄に細部表記を並べたもので、広めな面の端っこや、貼り付け面積の狭い箇所に情報量を足せるようにする意図で使用。使用箇所は腹部コクピット部の両脇/脚部スカートの両側末端7.関節可動部警告表記BEWARE・CAUTION、武装マウントラッチ、上腕側面ドリル開口部の細部表記、手首ナックルインパクト など諸々のお約束デザイン(歴代の自作デカールの累計)。 製品版には無いデザインやカラーを使うため、前述したエンブレムのようなシンボル的なものだけでなく関節まわりの目立たせる警告表記などに多用しています。
機体各所にビーズ工作及びピン打ちによるメタル調細部ディテール工作もしてあります。色はゴールドメッキとシルバーメッキ。サイズは1.5mmと2mm。 ジオン系機体なので重厚な印象を与えるゴールドメッキを多用してあります。ピン打ちリベット工作に使用しているのは有頭5号針(針の軸側0.6mm)です。針の太さとドリル開口穴のサイズをあわせ、接着なしにスナップフィットさせて固定しています
機体本体以外の付属品は
ヒートサーベル×2 先端側を非クリアー化したグラデ塗装仕様。シールド(純正品) 手首での保持機能のほか腕部シールドラッチでも装備可能。サーベルグリップの装着機能もあり。シールド×2(R35版) シールド面の造形は純正と同じもの。手首で保持する可動グリップのみ省略された形状、純正シールドと同様サーベルグリップ装着機能もあり。ヒートロッド グフのいわゆるムチ(電磁攻撃系武器)。 ランナー状態ではまっすぐですが、フレーム類と同じ張力スチロール材なので曲げることで形をつけられます。針金入りのリード線とは違うので酷使して折らないようにご注意を。ツインガトリングシールド(追加品) HGUCグフカスタムの附属品を流用した改造武器。保持は専用手首もしくは腕部ラッチへの直接固定 手首バリエーションは純正手首。 武器持ち手(左右)/握り拳(左右)/ガトリングシールド持ち手(グフカスタム左手)/フィンガーバルカン(平手/握り手) 全合計7つになります。純正グフ形状の頭部未使用部品×4 R35型の前腕フレーム(左右)/PC関節と変更した足首内のジョイント部品ホイルシール(未使用)組立説明書
以上です。「ジョニーライデンの帰還」の読者兼モデラーの観点から生み出した深読みの産物です。マイヤー・メイの華麗なる戦技に魅せられた方々の更なる考察の糧にどうぞ。